祝典のために

 もう二十年以上も、頭のなかにセフィロスやザックスやクラウドが住み続けている。けっこう長いあいだ忘れていた時期もあるけれども、それはもはやわたしの生命の一部みたいなものだ。せっかくオンリーイベントが行われるというので、わたしも記念になにかしようと思った。
 セフィクラのことを話し出すと長くなるのでやめる。自分がなぜこの道に片足をつっこんでいるのか、自分でもよくわからないし、こんなことを考察するのは無意味だ。

 わたしはこの令和のいまになっても独自ドメインの自サイトメインで活動している人種で、めったに外へも出て行かないので、ほとんどの人はわたしのことを知らないと思うしまた無理に知る必要もない。このページを開いた時点であなたのわたしへの印象はもうすでに決まっている。それに素直にしたがって、読んだり、読まなかったりしてほしい。

 お読みになってみようかという方は、この展示ページは逃げないので、のんびりほかのスペースをまわったあとにでも、また戻ってきてもらえればと思う。今回出した作品は少々長く、たぶんすぐに読み終わるようなしろものではないから。
 一応、以下に軽く小説の内容を説明しておき、続いて今回展示するファイルの使用説明に移る。というのも、一応HTMLファイルもご用意しているが、横書きで読むにはこの小説は大部過ぎる(原稿用紙410枚、文字数164000!)ので、できればepubファイルで読んでほしいからだ。
 epubファイルとは? 電子書籍用のファイルで、iOSであれば「ブック」アプリ、Androidであれば「Google Play ブックス」あたりが標準的なリーダーアプリになる。これらのOSをご利用中なら、ファイルをタップしただけで勝手にアプリで開いてくれるので、ぜひご利用になることをおすすめする。文字の大きさ、行間、背景などを選ぶことができ、しおりも好きな位置にはさむことができるし、ハイパーリンクも有効だ。問題はWindowsで、こいつだけはそう手軽にいかない。ふた手間くらいかかる。よって、HTML版も用意する羽目になった。こういうの、どうにかしてほしい。

小説の中身

 SCZとプレジデント神羅以外の登場人物はほぼ全部オリジナル。神羅軍の内部もかなり勝手に作った。
 時は〔ν〕-εγλ0002年12月25日のクリスマス、すぐにピンとくるだろうがこの年の10月1日には本来ニブルヘイム事件が起こったはずであり、彼らがクリスマスに無事でいるわけがない。でもこの話ではその事件がなかったことになっている。なにがしたいのかというと、もしあの事件が起きなかったら、セフィロス氏はどういうことになるだろうかという可能性をちょっと本気で追求してみようとしているのだ。これはその長い長い話の第一弾で、はじまっただけでなにも解決していないし終わっていない。このあとに続く一連の話があって、最後がどうなるのかまだわたしにもわからない。とにかく、これははじまりの話だ。
 〔ν〕-εγλ0002年12月25日午後8時ちょうど、壱番街七区にあるミッドガル市立歌劇場に、ひとりの兵士が乱入する。その兵士は銃を構えたままプレジデント神羅の座る貴賓席へ向かい、すぐに護衛によって射殺されたが、このタイミングで宗教結社「十字星同胞団」から犯行声明ビデオが本社に送られてくる。この十字星同胞団とセフィロス氏とのあいだには過去にちょっとした因縁があり、治安維持部門憲兵総局テロ対策部(もちろんこんなもの公式のどこにもない。わたしが勝手に作った)が捜査を進めているうちに、どうも話はかなり大がかりなことになり……みたいなやつだ。

 これはほとんど二次創作というものの範囲を超えているように思われなくもないし、コンピレーション作品やリメイクの設定はいっさい取り入れていないため、これらの作品のイメージが強い方にはかなり違和感があるかもしれない。反対に、セフィクラ全盛期の90年代終わりから2000年代にかけてをご存じの方は、ちょっと懐かしく思っていただけるかもしれない。あのころは、いまでは遠い昔になってしまった。当時星の数ほどあった個人サイトは、いまやほとんど姿を消した。わたしのことは、その数少ない過去の遺物と思ってもらえればいい。でもわたしはこのネットの世界の片隅で、いわば「後生への最大遺物」になるべく奮闘している(わたしがなにを云いたいかは、内村鑑三の同書を参照してほしい)。
 こういう人間が、たまにいたほうがいい。というか、いないといけない。わたしのような人間はいまもこの世にいて、この先も絶対にいなくなりはしない。神がまだこの世に生きているかぎり。その再臨の日まで。

2021/08/28
マスダ

『降誕祭の夜』epub版

 『降誕祭の夜』epubファイル(通常はこちらで問題ありません)
 『降誕祭の夜』mobiファイル(windows専用)

使い方

iOSの方
 『降誕祭の夜』epubファイルを、標準搭載の「ブック」アプリで開くことができます。epubファイルをダウンロードし、ブックアプリで開いてください。
iphoneの場合:『降誕祭の夜』epubファイルをタップ→「DLしますか?」と訊かれるので「はい」をタップ→ブラウザの右上に青い下矢印マークが出るので、タップすると、DLしたファイル一覧を見ることができます。「christmas_night.epub」をタップすれば、ブックアプリが開きます。(開くアプリを訊かれる場合は適宜選択してください)
 macもってないので検証できませんが、操作手順は同様だと思います。

Androidの方
 『降誕祭の夜』epubファイルをgoogle play booksアプリで開けます。このへんを参考にしてください。
 『降誕祭の夜』epubファイルをタップ、DLされたファイルは「ダウンロード」フォルダに収納されるので、「christmas_night.epub」ファイルをタップしてアプリを選択すれば開くことができます。

Windowsの方
 epubを開ける標準搭載アプリがないため、ちょっと手間が必要です。
1.アマゾンアカウントをお持ちなら、kindle for windows PCをDLして、『降誕祭の夜』mobiファイルをDL、ファイルをクリックすると開けます。(ご指摘ありがとうございます)
2.超縦書ソフトをDLし、『降誕祭の夜』epubファイルを開く。使い方はこのページに説明があります。

『降誕祭の夜』HTML版

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寄付

 今回の作品は、ほんとうは有料で販売しようと思っていたが、このような祝典が来てしまったうえ、自分の執筆タイミングも重なってしまったので無料で公開した。
 お読みいただければわかるが、わたしはこれの執筆に普段書いているものとはまた別の種類の生命力をかなり費やした。このひと月を全部費やしたと云ってもいい。というわけで、気に入ってくださったのなら寄付をくださるとうれしい。
 寄付をくださった方用に、お礼ページに設定資料集と解説(1万字程度)を公開してある。
 2021/09/03 二十枚弱の掌編をお礼に追加。  こちらのページからお願いします。

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