これのあとの長い話があって
伯爵をもそもそ想ってる少佐ってのが好きなんです、とっても。執着してるのは少佐。それを認めているけど、表に出すことを許しはしないし、どうこうする気もない。ただ、ああ、あいつ今日もなんか知らんがきらきらしてるなあって、思っている。そういうのだけで、いいと思ってる。わたしの頭の中では、少佐って割とずっとそう。感情も執着もひと一倍あるけど、伯爵とどんな関係になっても、基本的に相手が楽しくやってればまあいいか、みたいな、そういう渋い、なんかすごい愛し方をふつうにする少佐が好きです。
そういう少佐が、伯爵に対し動かざるを得ないところまでいくわけなんだけれど、話は大筋でもうできあがっていて、でも書くとしたら完全に五百枚とか超えるし調べものを大量にしなくちゃならないし、なによりオリジナルすぎるんで、足踏みしています。時期としては、皇帝円舞曲のあと。ふたりのあいだに決定的になにかが生じたとしたらその時期じゃないかと思っている。これはその序章の序章みたいなやつなので、皇帝円舞曲とノスフェラトゥのあいだの、少佐の任務中のひとこまです。そういう妄想だけはちゃんとできあがっているんだけど、現実、書けるかなあ。そのためには、これまでの人生の中でまったく触れてこなかったスパイものとかアクションものとかの書き方を、ある程度お勉強しないとならないわけなんですが、いかんせん下地がなにもできてないので厳しいんじゃないかって思っているのもあります。わたしはそこに属することのできる書き手ではないな、と、思っている、というか、そんなに器用じゃないんだ、書き手として。そこまでの時間と手間をかけることを、この時期に自分に許せるかということもある。構想から完成まで何年みたいな話になるかもしれない。書きたいんだけど。ほんとに書きたくて、そのひとつあとの話も書きたくてたまらないんだけど、知らなきゃいけないことと調べなきゃいけないことと時間とのすごい調整が待っているから、まだちょっと、できない。そしてわたしは連載という形式もできないし。
あーあー伝えたいようこの頭のなかの妄想! 誰か、頭のなかを映画っぽく再生できる装置とか開発してくれませんか? そしたら楽なんだけどな!