特に不必要なページなので読まなくても結構です。この作品に使わせていただいた神さまについてふまじめにまとめました。
ヒュプノス
眠りの神さま。ニュクス(夜の女神)の息子。物静かでものぐさ。いつもは館の真ん中に置かれた長椅子で眠ってる。彼の周りにはおびただしい数の夢が横たわっていて、ヒュプノスはそれを送ることができる。ヘーラーの命によってこの神さまの館へ行ったイーリスは、眠気が全身を襲うのを感じたということです。ほかの神さまが近づきたいと思うような神さまではないみたい。
ヘルメス
ヘルメスは、有名な神さまのわりに単独で主役をはることがあんまりない。ゼウスの子で、父ちゃんの使者、というか便利屋というか。翼がついた帽子とサンダルがトレードマーク。いつも持ってる杖の名前はケーリュケイオン。商売とか泥棒の神さまでもあり、竪琴を発明した神さまでもある。便利屋。
ロゴス
これは神さまではないので省略。
ヘルム=アプロディトス
ヘルメスとアプロディーテーの息子で、ヘルマプロディートス、とも。たいそう美少年。オウィディウスの『変身物語』巻四の「サルマキス」の項目によると、カリアという土地の泉に住むニンフのサルマキスは、彼にひとめぼれして追っかけ回し、それでもなびかないので、立ち去るふりをして茂みに隠れて見守っていた。ヘルム=アプロディトスはやれやれと思って素っ裸で泉に飛びこんだ。サルマキスあとを追っかけて飛びこむ。組んず解れつ。サルマキスは神々に向かって叫んだ……わたしをこのひとから引き離さないでくださいますように! そこで、ふたりのからだは交じり合って男女になってしまいましたとさ。
参考文献というか愛読書
トマス・ブルフィンチ『ギリシア・ローマ神話』 角川文庫
オウィディウス『変身物語上・下』 岩波文庫
ヘシオドス『神統記』 岩波文庫