なんてことないものを書きたかった

 

 たぶんお察しの通り、これから伯爵のお姉さんとか友だちとかが出てくるわけですよ。ものすごいオリジナルなんで、もうどう思われるかわからないけど思いついちゃったからしょうがないです。これはそのあいだのインターバル的なもの。
 ふたりのなんてことないところを書きたかったんですよね。日常ということばがあんまりいろんなところで使われてるので実はちょっと使いたくないんだけど、でも、やっぱりなんてことない日々っていいですよね。そういう描写をしながらなにが見えてくるのかというね。今回のは、お風呂であれこれする少佐と伯爵を書きたかっただけというふしがあるけど。
 わからないと云われてしまえばそうですかと云うしかないけど、お風呂でふいに伯爵を押さえつけちゃう少佐の、そういう感情の飛び越しというか跳躍の瞬間がわたしは好きだ。伯爵はそのために、あれこれやっている感がある。そういう男のふいにあらわれる暴力性というのかな、そういうものを受けて、うふーぞくぞくするー、とかひとりで思っているといいんだ。
 まあそれは半分冗談半分本気ですけど、そういうところとかね、書きたかったのです。そんなお話でした。

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